【川崎・長谷部監督に聞いた「新チーム作り」の現在地(2)】TMで見られた“意外なポジション”での選手起用の理由とは……マルシーニョが早くも見せた昨年とは違った可能性の画像
沖縄キャンプでの川崎フロンターレの選手 撮影:中地拓也

 川崎フロンターレはここまで2日間・3試合のトレーニングマッチを公開している。少なくともその中で、時間の長短に差はあるが、昨年までとは違ったポジションで起用された選手がかなりの数いる。“どの選手がどのようなポジションで”、という詳細や例示は避けるが、フロンターレを追っている立場からすれば驚く起用も複数あった。

 とはいえ、FW知念慶の例もある。川崎フロンターレ在籍時はストライカーとしてその強さを発揮していたものの、移籍した鹿島アントラーズではまさかのボランチで才能が開花。昨年はJ1ベストイレブンに名を連ねたほどである。
「選手の可能性を見るためもあって、さまざまなポジションで起用していますか?」
 25日の練習後に長谷部茂利監督に聞いてみると、「もちろん、それはあります」と答えたうえで、「選手たち全員にやりたいポジションを聞いてるわけではありませんが、選手というのは、起用法によって能力を抑えられたり開花したりします。それは、ポジションだけでなく、時間帯なども(含めてです)。ただ、(実際に)プレーしないと、(才能が開花・抑制する)ポジションや時間は分からないんですよね」と説明する。
 実際の対外試合を舞台に、選手はどう動くことができ、そして、どう動くことが苦手なのか――指揮官の目はその一挙手一投足に向けられていた。

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