J2レノファ山口FCの女子チームであるレノファ山口FCレディースに、元サッカー女子日本代表選手が加入し、会見が行われた。現在は地域リーグを戦うチームへの大物加入に、ファンが感激の声を上げている。
山口の男子チームは現在、J1昇格を目指してJ2リーグの開幕に備えている。また、女子チームも、頂点への挑戦を目指す。
とはいえ、山口レディースは、国内最高峰の舞台であるWEリーグまではまだ遠い位置にいる。WEリーグ昇格を目指すなでしこリーグでもなく、その2部との入れ替えを目指す地域リーグである中国女子サッカーリーグを戦っているのだ。昨季はなでしこリーグ2部との入れ替え戦を戦うチームを決める予選大会に出場したが、予選突破はならなかった。
なかなか地域リーグを突破できないが、豊かな歴史を誇る。レノファのレディースチームとなる以前から、レオーネ山口レディースとして活動していた。男子チームからは今季から柏レイソルでプレーする原川力らプロ選手を輩出しており、女子チームからも代表選手が生まれていた。それが、山口市出身の田中陽子である。
小学校時代はレオーネでプレーした田中は、JFAアカデミー福島に入り、年代別日本代表に名を連ねてきた。U-17女子ワールドカップでの準優勝やU-20女子W杯での3位入賞に貢献し、「ヤングなでしこ」と呼ばれたチームで人気を博した。なでしこジャパンとしてもプレーした実力者だ。
2019年からはスペインでプレーし、2022年からは韓国へと戦いの場を移していた。そして今年、なでしこリーグ昇格を目指す故郷のチームへの帰還を決めたのだ。
31歳になったが、昨季も韓国でリーグ戦27試合3得点と活躍してきた。何より、ピッチ内外で成長を目指すチームと選手の手本となるはずだ。