■「いろんな問題点が起きた方がいい」

 4日間滞在する沖縄キャンプの初日である21日は、FC琉球とのトレーニングマッチに視線を向けた。その内容に話を向ければ、「トレーニングマッチもやっぱり簡単じゃないですし、ましてや、今年長谷部(茂利監督)さんがイチからやりたいことをやる段階だと思うので、いろんな問題点が起きた方がいいと僕は思う」と答える。
 そして、「今日の“結果”自体は良くないんですよ、どんな試合でも勝たなきゃいけないから」と現役時代からの勝負へのこだわりを覗かせながらも、「けど、それでも見えるものは僕自身もたくさんありました。スタッフ・選手の皆さんもそれはあると思うので、僕も共有させてもらって、いい方に持っていけるように支えていけたら」と意気込む。
 この試合の1失点目は、チームが長谷部茂利監督の下で臨む新たな戦い方のエラーが凝縮されたものだった。だからこそ、動き出そうとしている感じがあるのか聞いてみると、「感じます、はい」と力強く首肯したうえで、こうも語る。
「うまくいったこともいかなかったことも、全部すごくいいことだと僕は思ってる。うまくいかないことは今のうちにどんどん出した方がいいと思います。キャンプ中は日中ずっと一緒にいるわけですから、そこを潰せる。それがキャンプのいいところ」
 暖かい気候の中でサッカーに集中できる環境がチームを加速度的に成長させると、体で知っているのだ。

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