■古橋亨梧を評価しながらも

 カタールW杯でも待望論が出ていた古橋亨梧については、多くの注目が集まっている。森保一監督も、久々の召集となった24年の11月シリーズにおいて、「古橋について代表召集はなかなか最近できていませんが、彼のプレーは行ける限りスタッフがセルティックの試合を現地で観て、毎試合、映像を通して確認はしてきている中で、私が言うまでもなく、彼がセルティックやヨーロッパの中で、結果を残してきている、チームで存在感のあるプレーをしてきていることで、今回、選ばせていただきました」と説明。
 そのうえで、「怪我の上田の代わりということも考えられるかもしれませんが、まったく代わりではなく、我々がふだんから選手を見ている中で、選ぶべき選手ということで選ばせていただきました」と実力を認めたうえで、「彼の特徴はゴール前でピンポイントで、合わせてゴールを奪いきる、仕留めることができる選手だと思っています」と評価ポイントを挙げた。
 一方で、インドネシア戦で大橋が途中出場して古橋がピッチに立てなかったことから、「大橋の方が序列において上」との見方もあったが、続く中国戦では逆の結果に。大橋には出場機会が与えられなかった中で、古橋は後半31分から出場している。
 大橋と古橋はほぼ同じプレータイムを与えられたことからも「競争」がうかがわれるが、古橋もこの試合で無得点。試合後、チャンスを迎えながらも結果的にオフサイドだった場面について、「オフサイドだとしてもオフサイドではなかったとしても、やっぱり振り抜いてなんぼだと思うので、そこが僕の甘さだと思います。もっと練習していきたい」と、思い切りの良さが出せなかったことを痛感。
 そのうえで、「アウェイで試合に出れた事はポジティブに考えてますし、もちろん次の3月に向けて、狭い所でより精度を高めていくこと、ちょっとしたところでターンするだったり周りの選手を生かしながらっていうのをもっともっと磨いていけたらなって思うし、一番の自分の持ち味はゴール決めるとこだと思うので、そこをよりこだわっていきたい」と前を見据えていた。
 24年の最後の召集機会において名を連ねるのはこの4人だが、25年はさらなる抜擢があるかもしれない――。
(取材・文/中地拓也)
(後編へつづく)

(2)へ続く
PHOTO GALLERY 全ての写真を見る
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4