2025年も続くJ1リーグの「西高東低」、復帰した浦和スコルジャ監督の足を引っ張る「主力選手の流出」と「クラブW杯」【日本サッカー「2024総決算」と「2025大展望」の激論】(8)の画像
マチェイ・スコルジャ監督が戻ってきた浦和レッズだが、立て直しは簡単ではない。撮影/原悦生(Sony α‐1使用)

 日本代表の「まさか」のアジア杯ベスト8敗退で幕を開けた2024年の日本サッカー界。3月には宮本恒靖氏が日本サッカー協会(JFA)会長に就任し、開幕したJリーグでは初昇格のFC町田ゼルビアが大躍進すると、パリ五輪では男女ともにベスト8入り。9月にスタートしたW杯アジア最終予選では負けなしの快進撃で、FIFAランクで森保ジャパン史上、最高位となる15位を記録。最後の最後までもつれたJリーグの優勝争いは、ヴィッセル神戸の2連覇で幕を閉じた。そこで『サッカー批評』では、サッカージャーナリストの大住良之氏と後藤健生氏に、2024年のサッカー界を振り返ってもらうとともに、2025年の行方を占ってもらった。サッカー歴50年以上の大ベテラン2人が「愛するサッカー」について、朝まで大激論!

■金を持っていて「使い方もうまい」町田

――2025年のJ1も、西高東低が続きそうですか。

大住「そこまで言うほどかなあ」

後藤「そりゃあそうだよ。西高東低だよ。西日本では、あんなに良いスタジアムがどんどんできているしさ。東日本は築25年、30年という古いスタジアムを使っているんだから」

大住「確かに、築30年で日本一のスタジアムだと胸を張ってもしょうがないよね」

――2024年に東日本から起きたFC町田ゼルビアの旋風は続くでしょうか。

後藤「2024年みたいな旋風にはならないよ。あれだけのメンバーがいるんだから、上位には来るだろうけど」

大住「また、すごい補強をするかもしれないしね。そういう力があるクラブであることは、もう示したんだから」

後藤「お金を持っていて、しかも使い方がうまかったからね。浦和レッズみたいに無駄遣いしていない」

大住「だから、上位はキープしていくんじゃないかな。ということは、チャンスがあれば、優勝争いに加わることだってあるだろうし」

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