■Jリーグ以外は「春秋制」のままの日本

 では、Jリーグが秋春制に移行した後の天皇杯は何月に決勝を行うべきなのか?

 ヨーロッパ各国のカップ戦の日程を参考にすれば、リーグ戦が終わる5月にシーズンの締めくくりとして決勝を行うのが順当だろう。

 だが、日本の場合、Jリーグ以外のリーグは春秋制のままだ。

 大学や高校のチーム、企業チームは日本の社会が4月新年度という制度を採っている間は、春秋制を変えることは難しいだろう。

 まあ、そうしたアマチュアチームが決勝に進むことはないだろうから、多くのチームにとってはむしろ都道府県予選の日程のほうが重要なのかもしれないが、天皇杯の日程はそれも含めて考えなければならない。

 そして、Jリーグにもカップ戦「JリーグYBCルヴァンカップ」がある。

 こちらも、現在はやはりリーグ戦の終盤の11月に決勝が行われるスケジュールで開催されているが、もし、秋春制移行後もリーグ戦終盤に決勝と言うスケジュールを崩さないとすると、決勝は春先の4月か5月開催ということになる。

 だが、リーグ戦の終盤、優勝争いが佳境に入る時期に2つのカップ戦を行うのは好ましくないだろう。女子のI神戸や浦和のように、3つの大会を続けて戦わなければならないチームが出てきてしまう。

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