後藤健生の｢蹴球放浪記｣第243回｢賀川浩さんに導かれて、G大阪対広島戦を堪能｣の巻(1) 「優勝が決まる｣Jリーグ最終節の夜の、｢試合を観る眼｣の大切さを教えてくれた大先輩との別れ

■賀川さんの故郷のチームが｢2連覇｣へ

　さて、１２月６日の朝になって、賀川さんのお通夜が８日に、告別式が９日に行われるという知らせが届きました。当然、僕も参加しないわけにはいきません。

　ところで、１２月８日はたまたまＪ１リーグ最終節が行われる日でした。

　賀川さんは神戸市生まれで第一神戸中学校（神戸一中＝現在の県立神戸高校）ア式蹴球部の出身です。実兄の賀川太郎をはじめ多くの日本代表選手を輩出した、戦前の日本の旧制中学校（現在の高校）年代最強チームでした。

　その、賀川さんの故郷である神戸市を本拠とするヴィッセル神戸が、ホームのノエスタでＪ１リーグ２連覇を懸けて湘南ベルマーレと対戦する日なのです。また、この日には、逆転優勝を狙うサンフレッチェ広島も吹田のパナスタでガンバ大阪と対戦することになっていました。