12月8日、川崎フロンターレを率いる鬼木達監督にとってのラストマッチが等々力競技場で行われた。アビスパ福岡との試合での、ドラマのような光景が涙を誘っている。
監督として8年間率いてきた川崎を去ることが決定している鬼木監督にとって、アビスパ福岡戦はこのチームでの最後の公式戦となった。それだけに、さまざまな角度から注目を集めたこのゲーム。最後の先発メンバーやベンチメンバーは誰なのか、その一つ一つに視線が寄せられた。
キャプテンマークを巻いたのは小林悠で、鬼木監督とともに歴史を切りひらいてきた選手。その小林と同様に、鬼木体制の初陣で先発した家長昭博とチョン・ソンリョンもこの試合でスタメン出場した。
その家長と小林が、前半のうちにゴールを決める。前半8分に家長が、同27分に小林がゴールを決めたのだが、そのゴール後の行動は共に同じもの。ベンチにいる鬼木監督の元へと走って喜びと感謝を表したのだ。
この8年間、主力として戦ってきた2人がゴールを決めたばかりか、その2人は恩師の元へと一目散に走る姿は涙もの。まるでドラマのような筋書きと光景だった。さらに、多くの選手が集まって一つの塊となる様子もファン・サポーターの心を掴んだ。