■関西対決と「専用スタジアム」増加

 しかし、そうした「東高西低」の状況は少しずつ変化しつつあるのかもしれない。

 昨シーズンは神戸がJ1を初制覇。サンフレッチェ広島も3位に入っていたし、今シーズンも終盤を迎えて、J1の優勝争いは事実上、神戸と広島の一騎打ちとなっている(町田にも数字上は逆転優勝の可能性が残されているが……)。

 そして、天皇杯決勝でも、関西対決が実現したのである。

 2015年には、G大阪の本拠地として吹田スタジアム(パナソニックスタジアム吹田)が完成。その後、京都府亀岡市にサンガF.C.の本拠地、サンガスタジアム by KYOCERAなど、関西圏には次々とサッカー(球技)専用スタジアムが造られてきた。そして、今年はサンフレッチェ広島のピースウイング広島、ツエーゲン金沢の金沢ゴーゴーカレースタジアム、そして、最近もV・ファーレン長崎のホーム、スタジアムシティ長崎が完成した。

 一方の東日本のクラブは、2002年のワールドカップ前後に造られた、築25年程度の古いスタジアムを使い続けており、その多くが観戦環境の悪い陸上競技兼用スタジアムだ。

 こうして、スタジアム施設の面ではすでに「西高東低」化しているのだ。

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