上田綺世や谷口彰悟ら4人が離脱でも「動かない」日本代表の優位、大きな壁にW杯&五輪出場を「阻まれた」日々【日本サッカーと「アジア最強国」中国は、なぜ立場が逆転したのか】(1)の画像
上田綺世(写真)の活躍もあって、第1戦で圧勝した日本代表。第2戦も心配ないというが…。撮影/原壮史(Sony α1使用)

 11月19日、W杯アジア3次予選で、中国代表と再び激突するサッカー日本代表。前回はホームで7‐0の快勝だったが、今回のアウェイでも「日本の優位は動かない」と断言するのは、サッカージャーナリストの後藤健生だ。その根拠とは? かつてアジア最強国の名をほしいままにした中国と、挑戦者・日本の激闘の日々を振り返りながら、 日本サッカーの今後を占う!

■アウェイ戦「唯一の懸念材料」

 この原稿は11月19日に福建省廈門(アモイ)で中国戦が行われる前に執筆している。だが、9月の日本ホームの第1戦と同じく、日本が勝利することは間違いないだろう。

 日本代表と中国代表との間のチーム力の差は大きく、9月のホームで日本は、7対0というスコアで圧勝している。

 もちろん、アウェーならではの難しさもあるだろうが、11月の厦門はとくに暑かったり、寒かったりするわけではない。猛暑の中のバーレーン戦やサウジアラビア戦、そして、豪雨の中のインドネシア戦と比べたら、日本代表は楽に試合ができるはずだ。

 日本は冨安健洋伊藤洋輝に加えて、谷口彰悟上田綺世も負傷で相次いで離脱しているが、選手層は厚い。一方、中国は守備の要であるイングランド出身のティアス・ブラウニング(中国名、蒋光太)や攻撃を引っ張るベテランの武磊(ウー・レイ)、ブラジル出身のフェルナンジーニョ(費南多)といった中軸になる選手たちが招集されていない。彼らのほうが、欠場選手の穴を埋めることが難しいだろう。

 唯一の懸念材料は、日本がインドネシア戦から中3日であること。中国は、バーレーンとのアウェーゲームから中4日。長距離移動があったとはいえ、日程的には中国有利なのは間違いない。だが、そうした諸条件を加味しても「日本有利」は間違いない。

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