J1川崎フロンターレに所属する元日本代表MF大島僚太の時間と空間を完璧に操った絶妙のロングパスが脚光を浴びた。
11月9日に行われたJリーグ第36節で、川崎は敵地での京都サンガF.C.戦に臨んだ。鬼木達監督の今季限りでの退任が決まっている中、11月5日のACLE第4節・上海海港戦で公式戦6試合ぶりの勝利を挙げたが、この日は立ち上がりから相手の激しいプレッシングに苦しみながら拮抗した展開が続いた。そして0−0のまま迎えた後半14分だった。
京都が中盤から最前線に送った縦パスを、左サイドバックの三浦颯太が足を伸ばしてカット。そのこぼれ球に反応した大島が、そのまま中盤の低い位置から相手DFラインの裏へロングパスを送った。ふわりと舞い上がったボールは、前を向いて走り始めたFW山田新の足元に寸分違わず、吸い込まれるようにピタリと合った。
この絶妙のロングパスを受けた山田は、相手DFからファウル気味のチャージを受けながらも、それを振り払う力強い持ち出しから左足シュートを放ち、ゴール右隅に流し込んだ。山田は後半頭からの途中出場で、これが今季16得点目となった。