今季の川崎フロンターレは、リードしながら同点や逆転とされる試合数が「12」あった。緩さが覗いた場面もあれば、不運に見えたものもある。
京都サンガF.C.戦は、ホームチームがしっかりと作ったチャンスもあったものの、PKの場面に限れば川崎の選手やスタッフ、サポーターとしては悔しい要素も大きかったのではないか。GKチョン・ソンリョンのPKセーブでファールをしてしまったことも含め、“運がなかった”とつい言いたくなってしまう試合である。
試合後の三浦颯太に「外から見ていれば不運だったと言いたくなる試合にも感じられた」と率直に言葉をかけると、「そういう見え方もしなくはないというか……」とは言ったものの、「でも」と、以下の言葉を続ける。
「しっかり試合を見返せば、決め切れる部分がありましたし、最後の最後でゴールライン(際)でクリアされる場面とかがあったんで、あと少しクオリティっていうのを本当に突き詰めれば、もっと楽に試合を進めたのかなと思います」
選手としても、運・不運という要素を排除するために必要なだと考えるのは「質」だという。そして、それによってもたらされる追加点で試合を決めきれる力だ。鬼木達監督が試合後に「あと数試合しかないですが、やり続けるべきところ」と話すものと同じだった。