【監督交代から2か月。”残留争い”を強いられた浦和レッズが取るべき道筋(2)】選手ミーティングで確認された「不完全燃焼で90分を終えること」をなくすために……攻守の新しい意識の画像
横浜F・マリノス戦で先発してリズムを作ろうとした浦和レッズのサミュエル・グスタフソン 撮影:中地拓也

 浦和レッズが東京ヴェルディに敗れた週末、京都サンガF.C.、湘南ベルマーレ、ジュビロ磐田、北海道コンサドーレ札幌など、下位のチームが勝利。気が付けば、浦和にもJ2降格の危機が迫っていた。

 そして、次に控えるのは悪天候で延期となっていた、柏レイソルとのホームゲーム。クラブの内外で、これまであまり話題になっていなかった”残留争い”というワードも飛び交う中で、同じ勝ち点39だった柏戦は”6ポイントゲーム”の様相を呈した。
 ヴェルディ戦から柏戦まで中3日しかなかったが、チアゴ・サンタナの提案で、試合から2日後の練習前に1時間の選手ミーティングを行った。そこで戦術的なすり合わせをするというより、それぞれの選手がどういうところに問題を感じているかを忌憚なく言い合うというものだ。そこで渡邊凌磨が指摘したのはチームの戦術以前に、選手一人ひとりが自分の特長を発揮できなくなってしまっているというものだった。
「個人個人の力が引き出されない感じで、不完全燃焼で90分を終えることって、めちゃめちゃ今シーズンあったと思うので。それをなくしながら、最後にチームとしてこうしていくべきだよねっていう会話ができれば、いい位置にいられるんじゃないかなって思うので。まずは個人のところに、個人個人がフォーカスしてかなと思います」
 そう主張する渡邊は、ヘグモ前監督からスコルジャ監督になり、守備のタスクが増えたことに関しても「あそこまで攻撃的にやっていた分、守備の細かいところまでやらなきゃいけなくなったところにギャップを感じている選手はもしかしたらいるかもしれないけど、それがベースというか。この現代、僕は守備が大事だと思っているから。そこは怠らずに、どれだけそのあと攻撃に出ていけるか」と語り、当たり前のように守備をこなしながら、攻撃面も向上させていく必要性を訴えた。

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