イングランドのバーミンガム・シティが、元日本代表が決めたスーパーゴールを動画で公開した。戦うのは実質イングランド3部と、日本では試合放映もないことも加わった二重の「お宝映像」に、日本のファンも歓喜の声を上げている。
今季、イングランドでは多くの日本人選手が戦っている。ブライトンの三笘薫やリバプールの遠藤航ら日本代表選手が、世界最高峰の舞台でプレーしているのだ。
イングランドでサムライたちが一気に増えた理由は他にもある。実質2部にあたるチャンピオンシップでも、日本人選手たちがプレーしているからだ。10月のワールドカップ・アジア地区3次予選でも日本代表に招集された田中碧(クイーンズ・パーク・レンジャーズ)、大橋祐紀(ブラックバーン・ローバーズ)ら、多くの選手たちがしのぎを削っている。
さらには、実質3部にあたるリーグ1でも、元日本代表がプレーしている。2022年にJ1リーグの最優秀選手に選出された岩田智輝が、今夏からバーミンガム・シティの一員として戦っているのだ。
U-16から年代別日本代表に選ばれていた岩田は2021年、下部組織で育った大分トリニータから横浜F・マリノスへと完全移籍。加入後すぐさま主力となり、ボランチやCB、サイドバックも務めて能力の高さを示し、2022年のJ1制覇に貢献。自身はリーグMVPに選出された。
2023年1月からは、横浜FMでともに戦ったアンジェ・ポステコグルー監督が率いるセルティックへと戦いの場を移したが、なかなかJリーグ時代のような活躍とはいかなかった。今夏にはバーミンガムへと完全移籍し、ヨーロッパでの新たなスタートを切っていた。
バーミンガムは現在、イングランドで実質3部にあたるリーグ1を戦っているが、かつてはプレミアリーグを戦ったこともある。またリーグ1には他にもボルトンやレディングといった、やはりプレミアリーグを戦ったクラブもおり、イングランドの厳しさとレベルの高さをしのばせている。
その舞台で、岩田は今季すでに3ゴールを決めている。中でも、最新のものである現地時間10月22日の第13節で決めたゴールには、多くの人が驚いた。開始3分、中盤での競り合いからバーミンガムが右クロスへとつなげると、一度は跳ね返されたものの、ボールの落下地点に走り込んだのが岩田だった。素早い判断で、利き足ではない左足で合わせると、見事なボレーシュートがゴールネットを揺らした。