■「J1初ゴールが価値のある同点ゴールになったのもなおさらうれしい」
マルシーニョには町田の右サイドバック林幸多郎がついた。しかし、林の後方には相手選手が誰もいない広大なスペースが生じていた。そこへ走り込み、マルシーニョのスルーパスを呼び込んだ三浦は、ワンタッチで利き足の左足を振り抜いた。
「コースを狙って、というよりはもう思いきって、という感じでした」
強烈な弾道が町田の守護神、日本代表の谷晃生の右肩口を撃ち抜いてゴールに突き刺さる。AFCチャンピオンズリーグ(ACL)では1ゴールしている三浦にとって、J1リーグではこれが出場15試合目で初ゴール。4月に負った左膝外側半月板損傷と約3カ月間の戦線離脱を乗り越えての一撃に、思わず表情をほころばせた。
「試合に多く出させてもらっているなかで、なかなか点を取れなかったので素直にうれしいし、自分のJ1初ゴールが価値のある同点ゴールになったのもなおさらうれしい。現状が100パーセントかといわれれば正直、左膝と相談しながら、という感じにはなりますけど、コンディションがあがってきたというか、間違いなく怪我をする前までのパフォーマンスに戻ってきた、という感覚がありますね」