【J1川崎の新ダブルボランチが奏でた勝利への鼓動(1)】山本悠樹が明かす「うまくいかないといろいろと見失いがちになる」の苦しみを乗り越え……「とにかく自分のよさを消さないように」の画像
アルビレックス新潟戦で川崎フロンターレの山本悠樹がアシストを決めた場面 撮影:中地拓也

 不意に言葉が途切れた。アルビレックス新潟に5-1で大勝した、27日のJ1リーグ第32節を終えた直後。ホームのUvanceとどろきスタジアム内の取材エリアで、川崎フロンターレのMF山本悠樹の涙腺が決壊しかけた。

 今シーズンにガンバ大阪から完全移籍で加入した26歳は新潟戦で、3月9日の京都サンガF.C.戦以来、実に202日ぶりに先発フル出場を果たしていた。

「話せば長くなりますけど、受け入れ難いことがたくさんあったし、きついと思うことも多くて……そういうときに支えてくれた人たちに、本当に感謝したい」

 ゲームメーカーとして大きな期待を背負い、インサイドハーフとして先発した湘南ベルマーレとの開幕戦で川崎は2-1で勝利した。しかし、その後は先発した試合で5連敗を喫し、第11節以降は背中痛で6試合続けてベンチから外れた。

 リーグ戦では現時点でベンチ外が16回と、出場試合数を上回っている。昨シーズンはガンバで副キャプテンを務め、さらなる成長を求めて川崎へ移ってきた山本は、こうした数字を「受け入れ難い」や「きつい」と感じていたのだろう。

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