■再来日は早ければ11月2日
ゴミスは、今後、ヨーロッパに帰って家族との時間をまずは設けるという。欧州では9月から学校が始まるため、家族での新たな生活に身を投じるそうだ。
それでも、ゴミスは川崎と離れることは考えていない。「自分がヨーロッパに帰ってからも、このビッククラブがあるんだということを積極的に伝えていきたい。そして、ヨーロッパでも日本、そして川崎との接点を持っていけたら」と話すからだ。
そして、“条件”が揃えば、早くも11月2日に再来日することを約束している。その条件とは、川崎フロンターレがルヴァンカップのファイナルに進出すること。
「チームはルヴァンカップで決勝に進むチャンスが残されています。決勝に行ったときには、選手としての立場ではありませんが、自分も来てみんなと一緒に優勝を祝いたい」
ゴミスの来日のためには、チームがルヴァンカップの準決勝でアルビレックス新潟を破る必要がある。奇しくもゴミスが退団会見をした9月27日、チームはJ1リーグ戦での新潟戦で5-1の大勝を収めている。
国立競技場での涙の再会だけでなく、その舞台で若きストライカー2人がタイトルをもたらす活躍を見せられるか――物語はまだ終わらない。
(取材・文/中地拓也)