後藤健生の「蹴球放浪記」第230回「世界各国の超便利、駅近スタジアムの数々」の巻(2)なでしこも戦ったニュージーランド、日本代表監督が決心したアイルランドの画像
1998年のアイルランド対アルゼンチン戦のスタジアムマップ。マップ右下(西スタンド下)を鉄道が走っている。 提供/後藤健生

 蹴球放浪家・後藤健生は、世界を巡る。もちろん、サッカースタジアムを訪れるためだ。国内外を渡り歩いてきた蹴球放浪家が選ぶ、世界で最も便利なサッカースタジアムはどこか?

■なでしこも戦ったスタジアム

 同じように、プラットフォームから直接スタジアムのコンコースに行けるのが、ニュージーランドの首都ウェリントンにある「リージョナル・スタジアム」です。衛星放送会社の「スカイ」が命名権を獲得して、現在は「スカイ・スタジアム」と呼ばれています。

 昨年、オーストラリアとニュージーランドでFIFA女子ワールドカップが開催されたときに使用され、グループリーグで日本代表なでしこジャパン)がスペインを4対0で破ったのも、このスタジアムでした。

 天然芝のピッチは楕円形で、この国の国技であるラグビーの他、サッカーやクリケットにも使用され、サッカーではオーストラリアのプロ・リーグであるAリーグに所属するウェリントン・フェニックスのホームスタジアムにもなっています。

 そして、ウェリントン中央駅のプラットフォームから階段を昇れば、プロムナードに出ることができ、100メートルほどを歩くとスタジアムの入場ゲートに到着するのです。

 オールド・トラフォードやザンクトヤコブ・パルクのような臨時駅ではなく、一国の首都の中央駅から直通というのだから、ビックリします。もっとも、ウェリントンという町は首都とはいえ、人口40万人ほどのとてもコンパクトな都市なのですが……。

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