【広島との大一番でドロー。J1タイトルへ崖っぷちの鹿島が見せた可能性(1)】知念慶の復帰で柴崎岳のトップ下起用と「3バック」導入。リーグ終盤へ濃野も強調した鹿島の「伸びしろ」の画像
サンフレッチェ広島戦で復帰した鹿島アントラーズの知念慶。その効果で他のポジションにも変化が出た 撮影:中地拓也

 8月25日の東京ヴェルディ戦で1-2とまさかの敗戦を喫し、アウェー8敗目で4位に後退してしまった鹿島アントラーズ。翌週の8月31日のアウェー・京都サンガ戦が台風10号の影響で中止になり、彼らは9月のインターナショナルウイーク(IW)を含めて3週間のインターバルを得ることになった。

「激しいトレーニングをやったので、だいぶコンディションも上がっている」と鈴木優磨が強調。ランコ・ポポヴィッチ監督も「ここ最近は前半戦で見せていたように奪われた後の反応の速さ、トランジションの速さが失われていた。そういうところを徹底的に再確認した」と原点回帰を図ったという。そのうえでラスト10戦を戦い抜いていく構えだった。

 9月14日のサンフレッチェ広島戦は第一関門。この時点で首位に立っていた相手を本拠地・カシマスタジアムに迎えるということで、勝点3がマストだった。長期離脱していた知念慶も復帰し、指揮官は彼と三竿健斗をボランチに並べ、柴崎岳をトップ下に上げる配置変更に打って出た。右の名古新太郎、左の師岡柊生含めて新編成の攻撃陣が機能するか否かが1つの注目点だった。

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