【川崎の新エース&新戦力が躍動する意味(2)】古巣戦に挑んだ河原創が「いい勝ち方とは言えないじゃないですか。もう少し楽に」と見据える戦い方。「チームの狙いはわかってきた」の画像
サガン鳥栖戦での川崎フロンターレFW河原創 撮影:中地拓也

 わずか1カ月前はチームメイトだった男たちが、相手チームの選手として目の前にいる。川崎フロンターレのMF河原創は数奇な運命を感じていた。

 ホームのUvanceとどろきスタジアムに、サガン鳥栖を迎えた13日のJ1リーグ第30節。鳥栖から先月20日に完全移籍で加入したばかりの河原は古巣と対峙した一戦で、ダブルボランチの一角として新天地での初先発を果たしていた。

 試合後の取材エリア。やりづらさ、といったものはあったのかと問われた26歳は「特になかったですね」と即答しながら、さらにこう続けている。

「個人的にはそういったところを、あまり考えずに試合へ入ったつもりです。チームが勝つために自分はどうすればいいのか、といったことだけを考えていました」

 川崎の一員として何をすべきか。答えの一端はダブルボランチを組んだ大島僚太を後方支援し、特に攻撃時で横よりも縦の関係を多く作ったポジショニングにある。言うまでもなく、パスワークを含めた大島の攻撃力を最大限に生かすためだった。

「自分は常に周りの選手を見ながらポジションを取る形でプレーしてきましたし、実際にこのチームとしてもそういう形はひとつあったし、準備もしてきました。そのなかで僚太くん(大島)がああいうポジションを取っていました」

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