昨シーズン、所属するベルギー1部ロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズに、110年ぶりのタイトルをもたらした町田浩樹(27)。栄冠をつかんだこのカップ戦で、町田は大会を通じて大活躍を見せたが、昨シーズンは文字通り、「フル稼働」だったという。そんな町田を支えた恩師の言葉とは? 成長し続ける日本代表ディフェンダーに話を聞いた。(インタビュー#10)
■準決勝でも得点「“お前の大会だ!”みたいな(笑)」
ブルージュとの準決勝・第1戦でも後半45+1分のアディショナルに貴重なゴールを決め、2試合合計スコアで3−2の勝利につなげた。そして、ファイナルでも決勝弾を奪取──。町田のファーストネームの「コウキ」にかけて、チームメートからは、ある言葉をかけられたという。
「カップ戦はスポンサー名から『クロッキー・カップ』という名称なんですけど、僕が準決勝でも点を決めたこともあって、『コーキー(浩樹)・カップ』と呼ばれてましたね。“これはお前の大会だ!”みたいな(笑)」
昨シーズンを振り返ると、町田は文字通り「フル稼働」だった。
ベルギー公式戦での試合出場数は、年間で45試合。ミッドウィークに欧州リーグを戦い、週末に国内リーグ戦をこなす過密日程だった。しかも日本代表に継続的に呼ばれ、長距離移動もこなした。1月にはアジア杯にも参加している。