【J2「残り10試合」】ベガルタ仙台、FW中島元彦の華麗なターンからゴラッソで快勝 “海外移籍”長澤和輝をバネに強度を再強化【戸塚啓のJ2のミカタ】(1)の画像
見事な先制点を決めた仙台・中島元彦  撮影/中地拓也

■中島が「個」の力を発揮して先制弾!!

 じわじわと、つめている。

 J2リーグ第29節が8月31日、9月1日に開催され、5位のベガルタ仙台は31日、7位のいわきFCとの東北ダービーに臨んだ。勝点は仙台が「47」で、いわきは「43」だ。ホームのユアテックスタジアム仙台を舞台に、J1昇格プレーオフ圏を巡る「6ポイントマッチ」に挑む。

 仙台は前節終了後に、MF長澤和輝が海外クラブ移籍のためにチームを離脱した。また、左右のサイドバックで27試合に出場してきたDF高田椋汰が、前節負ったケガにより今シーズン絶望となってしまった。さらには夏の移籍市場で加入し、5試合連続でスタメン出場してきたCB實藤友紀がメンバー外である。

 選手のやり繰りを迫られたなかで、森山監督はCBに小出悠太を、右SBに真瀬拓海を指名する。長澤が抜けたダブルボランチの一角には、4月3日の第8節以来の先発となる鎌田大夢が入った。

 戦略的な狙いをお互いが探る前に、試合は動いた。仙台が、動かした。

 8分、ペナルティエリア内左でスローインを受けたFW中島元彦が、ボディフェイントで背中に貼りつくマークを剥がし、華麗なターンからゴール右スミへ蹴り込んだのだ。このところはサイドMFで起用されていた中島だが、この日は2トップの一角にポジションを取った。ゴールに近い位置で起用された背番号7が「個」の力を発揮し、シーズン10ゴール目を記録したのだった。

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