■あえて配置した攻撃的なアタッカー
左右のウイングバックにサイドバックタイプの選手ではなく、あえて攻撃力に特化したアタッカーを配置。1トップと2人のインサイドハーフを含めた5人が、さまざまな形で攻撃に絡んでいくサッカーが求められたなかで、エンドが変わった52分にはインサイドハーフの南野拓実(モナコ)のゴールもアシストした。
三笘が日本代表戦のピッチに立つのは、1-2で敗れてアジアカップから姿を消した、今年2月2日のイラン代表戦で67分から途中出場して以来だった。その後に腰を痛めて、ブライトンで迎えていた2シーズン目の後半を棒に振った。
ゴールにいたっては、昨年6月20日のペルー代表との国際親善試合(パナソニックスタジアム吹田)以来だった。北中米W杯をにらんだ新たなシステムのなかで、さっそく結果を残したエースは、試合後にこんな言葉も残している。
「いろいろな選手が、いろいろな形で得点を取れるのは層が厚い証。いい意味で全員がいつも通りに、しっかりと気負わずにプレーできたのは、常日頃からみんなが高いレベルでプレーして、それをそのまま出せているからだと思う」
待望のA代表デビューを果たしたのが、前回カタール大会出場をかけたオマーン代表とのアジア最終予選の第6戦。後半開始とともに投入され、三笘のアシストから決勝ゴールをあげた快足アタッカーもまた、中国戦で復活を遂げている。
(取材・文/藤江直人)
(後編へ続く)