■積極性が生きた場面
ちなみに、このそのこぼれ球も河原が回収。右サイドで高い位置を取っていた橘田健人へと展開する。橘田はペナルティエリア内に走り込んだ山内日向汰と連携で崩そうとするも倒されてしまう。最終的にシュートまでは行けなかったが、河原の積極性とポジショニングがチャンスにつながりかけた場面だった。
「自分の縦パスがちょっと浮いちゃったんですけど、どこに出せばいいかっていう確認をして。悠さんから、あそこは一つ狙っておいてって言われました。自分のチャレンジとしては良かったかなと思いますし、それはちょっとずつ継続して狙いながらやっていきたい」(河原)
小林は新加入選手との目を揃えるために試合後にすぐに話しかけ、河原もチームのイメージを早く共有できるように言葉を重ねたという。
河原にとっては、これが川崎の選手としてデビュー戦。8月20日の早朝に完全移籍での加入が発表されると、その日の午前の練習からチームに合流。浦和レッズとの試合で初めてのベンチ入りをしたものの、悪天候の影響で試合は前半だけで中止に。デビュー戦を迎えることができずに、北海道コンサドーレ札幌で2度目のベンチ入りを果たしていた。そして川崎フロンターレのエンブレムを胸にピッチに立ったのは、85分のことだった。