8月11日、J1リーグ第26節が行われ、サンフレッチェ広島が2-0でセレッソ大阪に快勝した。その2得点を生んだ広島の“両利きの魔法使い”のプレーにファンが酔いしれた。
その“両利きの魔法使い”とは、今夏にオーストラリアリーグのメルボルン・シティから加入した33歳のドイツ人MFトルガイ・アルスランのことだ。7月29日にチーム練習に合流すると、8月1日の親善試合シュツットガルト戦、同7日のリーグ第28節・東京ヴェルディ戦にスタメン出場し、センス抜群のプレーぶりを随所で披露し、“片鱗”を見せていた。
迎えたこの日はベンチスタートとなったが、0-0で迎えた後半18分から途中出場すると、後半33分にゴール前の混戦の中から強烈かつコントロールされた左足ミドルで先制点を奪った。
さらに圧巻が後半40分だ。右サイドの深い位置からのマイナスの折り返しをゴールエリアの手前で受けると、必死に体を張って防ぎに来た相手DF陣を、軽やかなキックフェイントで翻弄し、最後は名手GKキム・ジンヒョンの体勢も崩した後、ガラ空きのゴールに右足で冷静に流し込んだ。