■引き上げる必要がある得点水準

 森山監督が言うように、清水戦を見ていても、その意識が色濃く感じられた。先制点も右サイドの真瀬拓海が持ち上がり、DFにカットされたボールを松井蓮之が奪い返して中へ。DFに当たったボールをエロンが収め、中央の中島が左足で蹴り込んだ。外を使う意識が具現化したのは前向きなポイント。再開初戦から複数ゴールが生まれたのも朗報と言っていいだろう。

「開幕前は1試合平均で得点1.5、失点1以下という目標を設定していましたが、現実はなかなか厳しい。得点1.7が昇格ラインだと見ているので、今の1.2という水準を引き上げていく必要があります。

 今の我々はできるだけ多くの得点を奪い、失点を減らして、1つ1つの勝負を競り勝っていくしかない。前半戦は簡単な試合は1つもなかったし、2点差以上の勝利は4月13日のモンテディオ山形戦だけ。それ以外は全て1点差という苦しい状況です。最後の最後まで諦めずに戦い続けることが、最終的な結果につながると思っています」と指揮官は力を込める。

 再開ゲームの白星によって、自動昇格圏の2位・清水との差は11に縮まった。だが、森山監督は「最終的には5・6位でプレーオフに参加して下剋上を狙っていく方が我々らしい」と前向きに言う。

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