【J2仙台・森山佳郎監督インタビュー(2)】「代表監督は『職業=旅人』。クラブの監督は全く別物」。初めてJクラブを率いた指揮官の本音とは……現在は24時間を仙台に捧げる日々の画像
ベガルタ仙台の森山佳郎監督 撮影:中地拓也

 今季アタマからまずまずの好発進を見せたベガルタ仙台の森山佳郎監督。とはいえ、Jトップチームと年代別代表を指導するのは全く別物だ。広島ユース時代に年間通してチームをマネージメントした経験はあるものの、JFAにいた昨年までとは異なるサイクルで仕事を進めることになったのは確か。そこには多少なりとも難しさを感じたはずである。

「昨年までやっていた代表監督というのは、選手をピックアップするのが仕事の7割。『職業・旅人』みたいなところがあって、いろんな場所に行って選手を見る時間が非常に多かったんです。

 夏休みであれば、高校総体やクラブユース選手権、フェスティバルに出向いて朝から晩まで漏らさずに試合を見て、あちこちの関係者との情報交換に明け暮れていました。

 活動は月1回ペースのキャンプと遠征。そこで選手を試し、宿題を与え、次に呼んだ時に進歩しているのかどうかを確認し、よくなければ別の選手と入れ替えるというのを繰り返し、年代別W杯や予選に挑む形でした。

 その1か月間のプレッシャーとストレスは半端なかった(苦笑)。練習や分析で時間に追われてまともに寝られない日々が続く。そういう時間だったと思います。

 Jクラブの監督になった今はそれが毎週来る感じかな(笑)。ホントに気を抜けないし、ホッとできるのは試合に勝った夜くらい。翌朝からまた映像を見て戦い方をどうするかを考え、選手たちの状態を見る生活に戻る。悩みに悩んで最後は『これでいく』と決断し、戦うというのを38試合やるというのは、緊張感の連続ですね」と森山監督はJFA時代との大きな変化を実感している様子だ。

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