枠内に飛んできた低く強いシュートに「左手」が反応
前半、日本がボールをもつとブロックをつくって待ち構えていたマリが、後半、前線から強く圧力をかけてきた。
初戦、圧倒的に攻めながらイスラエルのゴールを割れず、0-0の引き分けに終わっていたのだから、当然の変化だった。そうした中で訪れた日本の決定的なピンチ。それを救ったのは、GK小久保玲央ブライアンだった。
後半18分、日本から見て右のインサイド気味のポジションからマリDFフォデ・ドゥクレが入れた縦パスをMFブーバカール・トラオレがワンタッチで内側に流す。実際にはコントロールミスのようだったが、ボールは内側のFWティエモコ・ディアラに渡る。
T ・ディアラは完全にフリー。日本DF西尾隆矢が対応する間もなく、左にかわして強烈な左足シュートを放つ。これを小久保が反応よく防いだのだ。
小久保から見て、T・ディアラは右にボールを持ち出した。小久保は、それに対して素早く正確にゴール中央にポジションを取った。何よりも、T・ディアラがシュートを打つ瞬間には、両足をグラウンドにつけ、前傾姿勢を取りながらもリラックスした状態をつくっていた。小久保から見て左、確実にゴールの枠内に飛んできた低く強いシュートに、小久保の左手が自然に出た。