■調子を上げているアタッカー陣

 加えて言うと、藤尾翔太(町田)と三戸、山本理仁(シントトロイデン)が2点、細谷が1点とゴールを取るべき選手たちが結果を残している。まだ取れていないのは斉藤とパラグアイ戦でケガをした平河悠(ブリストル)くらい。アタッカー陣が調子を上げているのも朗報だ。

 その攻守両面を確実につないでいる藤田、山本の存在感も大きい。とりわけ藤田はイスラエル戦でも出てくるだけでチーム全体を落ち着かせ、リズムをガラリと変えていた。その戦術眼と冷静さは特筆すべきものがあった。次戦・スペイン戦もキャプテンの統率力とゲームメーク力が生命線となるだろう。

 グループ3試合は文句なしの戦いぶりを見せた大岩ジャパン。4~5月のAFC・U-23アジアカップ(カタール)制覇からの勢いは凄まじいものがある。だが、メダルへの挑戦はここからが本番。ここで過信することなく、今一度、気を引き締めることが肝心だ。

(取材・文/元川悦子)

(後編へ続く)

(2)へ続く
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