7月14日、J2リーグ第24節が行われ、ケーズデンキスタジアム水戸での水戸ホーリーホックと横浜FCの一戦は2−2の引き分けに終わった。その中で生まれた衝撃的なプロ初ゴールが脚光を浴びた。
そのゴールを生んだのは、2005年4月26日生まれの19歳、高卒ルーキーの齋藤俊輔だ。神奈川県出身で横浜F・マリノスのジュニアユースから桐光学園を経てプロ入りし、その「俊輔」の名前だけでなく経歴も、元日本代表のレジェンド・中村俊輔氏と全く同じのMF。利き足は「右」で、緩急巧みな鋭いドリブルが武器である男は、今年6月2日の第18節V・ファーレン長崎戦で後半途中出場Jリーグデビューを飾ると、その後も“切り札”としての役割を得ている。
そして自身5試合目の出場となったこの日は、これまでで最も早い後半14分からピッチに立つと、その7分後の後半21分だった。自陣からのロングボールを、同じく後半途中出場のFW安藤瑞季が巧みな胸トラップから後方へ落としたところに、背番号38の齋藤が反応。前を向いてボールを受け、ドリブルを開始する。
ゴールまでは残り40m余り。右サイドから中央へ向かって加速しながら突き進むと、相手DFがボールを奪いにきた瞬間、絶妙なリズムチェンジで一気に2人の間を突破。さらに前に出てきたGKもかわし、最後は右足シュートで角度のないところから逆サイドネットへ突き刺した。