J1の鹿島アントラーズは、県立カシマサッカースタジアムに完成した英雄ジーコ氏の壁面アートをお披露目した。強い思いが込められた巨大アートに、多くのファンが感嘆の声を上げた。
英雄がスパイクを脱いで、もう30年が過ぎるという。1994年6月15日は、ジーコ氏のラストゲームがあったという。相手はライバルのジュビロ磐田で、ジーコ氏が挙げたチーム2点目が、決勝点になった。
Jリーグ設立当初、無理ではないかと思われた鹿島のリーグ加入を後押ししたのがブラジル代表でも活躍したジーコ氏の存在だった。すでに引退していたが、再びユニフォームに袖を通し、さまざまな形で選手たちにプロとはどんなものであるかを伝え続けた。献身・誠実・尊重というジーコスピリットは、今も鹿島の背骨であり続けている。
現在もクラブアドバイザーとして鹿島に携わり続けるジーコ氏が、来日した。6月16日には、アルビレックス新潟とのJ1第18節をカシマスタジアムで見守った。
試合開始前には、大事なセレモニーがあった。ジーコ氏の現役引退30周年記念プロジェクトの一環として、スタジアムの壁面にジーコ氏を描いたアートが完成したのだ。
シートが取り除かれると、現れたのはJリーグ開幕戦でゴールを挙げたジーコ氏の姿。驚きのオープニングマッチでのハットトリック、3点目を決めた直後の様子が描かれている。
その巨大な壁面アートにジーコ氏が自ら、こちらも大きくサインを書き記した。また、そのゴールをアシストしたアルシンド氏も一緒になり、新たな歴史の誕生を喜んだ。