■理事の人数をスリム化「28人から15人」に
――会長になる前の2年間で、どのようなことに取り組んできたのでしょうか。
「JFAに入った当初、縦割りの仕事が多く、横の連携が取れていないという印象を持ちました。コロナ禍の真っ最中で難しい面はあったと思いますが、もっとフレキシブル(柔軟で臨機応変)に、お互いの課題を共有しながら対処するチャンネルをたくさん持ちながら、目標に向かって進んでいこうと職員に伝えました。会長に就いてからは、JFAの目標というのは、2005年宣言の理念(サッカーを通じて豊かなスポーツ文化を創造し、人々の心身の健全な発達と社会の発展に貢献する)の実現と、強い日本代表チームを持ち続けること。ここに到達することから逆算して何をするかを考えてほしいと話しています」
――昨年JFAは移転しましたが、新しいオフィスを訪れると、皆さんすごく前向きに取り組んでいるように感じます。
「こちら側から見ていると、徐々に変わってきているのかなと思います。職員にいろいろと意見を出してもらうのですが、課題として出てきたものを改善するにはどうしたらいいか。長い経験を持つ職員もいますので、一緒になって考える。その積み重ねですね」
――今期の理事会は、ずいぶん人数が減りましたね。2022/2023年期の理事28人に対し、今期は15人となっています。
「理事の数をスリムにするという考え方は、前体制での決定事項です。理事会ではサッカー界をより良くしていくための議論ができればと思いますし、事務局にはしっかりとしたタレント(才能、技量がある人)がいて、サッカーのことを考え、良くしていこうという思いで仕事に取り組んでいてくれます。その人たちの力をしっかり生かせるような組織になっていくべきだと考えています」