■橋を渡るのは諦めて「連絡船」で若松側へ
だから、「せっかく北九州市に行くのだから、子ども心をときめかせていた若戸大橋を見に行こう」と思ったのです。小倉駅からJR鹿児島本線に乗って戸畑駅で下車。北口を出ると、道路の向こうに巨大な吊り橋の赤い橋脚が見えてきました。
昔は歩道があったようなのですが、今は廃止されていますから、橋を渡るのは諦めて若戸渡船という連絡船で若松側まで行ってみることにします。市営の船で片道100円で乗船することができます。
憧れの(?)若戸大橋を見上げながら、船は洞海湾を渡って若松側に向かいます。すると、若松側の岸壁にレトロな近代建築が建ち並んでいる様子が見えてきました。
北九州のレトロな建築というと門司港が有名で、すっかり観光地化されていますが、若松の近代建築群は観光客が訪れることもなく静かにたたずんでいました。
ビルのいくつかは現在でも会社の建物として機能していますが、旧古河鉱業若松ビルは資料館のようになっていて内部も見学できます。ただ、この日は天気があまり良くなかったせいか、観光客らしき人影はまったくありませんでした。案内の係の人も、手持ち無沙汰だったのでしょうか、とっても熱心に案内してくれました。