■欧州移籍で「五輪出場が不透明になる」選手

 韓国のU-23代表は、当初U-23アジアカップに登録をしていた「欧州組」のうち3人が大会直前になってクラブから放出を拒否され、混乱を余儀なくされた。そうしたことが、今夏のオリンピックで日本に起きない保証はない。当然、カタールでのU-23アジアカップで活躍した「Jリーグ組」のなかからもオリンピック前に欧州クラブへの移籍が決まり、オリンピック出場が不透明になる選手も出るだろう。20歳にしてチームの支柱のひとりとなったMF松木玖生FC東京)には、すでにそうした話が出ている。

 オリンピックで話題になる「オーバーエージ」の選手枠(3人)も、所属クラブとの交渉になる。2021年の夏に行われた「東京2020」では、「地元開催の大会だから」という理由で欧州のクラブが理解を示し、DF吉田麻也(当時サンプドリア)、MF遠藤航(当時シュツットガルト)が参加することができた。オリンピックの直前に欧州から日本に戻って浦和レッズでプレーしていたDF酒井宏樹を加えた「オーバーエージ組」は、日本の準決勝進出に大きな力となった。

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