42分の先制点「中島翔哉には3つの選択肢があった」
42分、浦和の先制点となったのは、右インサイドハーフの伊藤敦樹のシュートだった。
浦和のスローインからゲームがリスタートする。左インサイドハーフの大久保智明にボールがわたり、さらに左ウインガーの中島翔哉がフリーでボールを持つ。
このとき、横浜F・マリノス(以下、横浜FM)の右インサイドハーフで途中出場の山根陸は、中島に寄せにいかなければならなかった。しかし、山根は間に合わない。
ボールを持った中島の選択肢は3つあった。
①自分でドリブルしてミドルシュートを打つ。
②左サイドをランニングする大久保へのパス。
③横浜FMのサイドバックとセンターバックの間に入っていく伊藤へのパス。
監督が述べた「1人だけでなく、第一波、第二波と人が駆け上がっていく」サッカーが実現している。
ポイントは、ボールホルダーの選択肢が2つ以上あることと、そのボールホルダーを追い越していく選手も2人以上いることである。
65分の2点目となった決勝点は、またしても伊藤敦樹のゴールだった。