【横浜FM戦で同点劇の起点と守備の大仕事。ブルーノ・ジョゼの活躍に象徴される磐田の競争力(2)】磐田の危機を救った守備のビッグプレー。「あのシーンで僕がボールを奪ってなかったら…」の画像
ジュビロ磐田の競争の活性化が横内監督を悩ませる 撮影:中地拓也

 途中出場のブルーノ・ジョゼを起点に、上原力也のクロスボールにマテウス・ペイショットが合わせる形で、終盤に1−1の同点とした磐田。そこからブルーノ・ジョゼのさらなる仕掛けや四枚目のカードとして投入された藤原健介の直接FKなど、磐田が逆転するチャンスはあった。しかし、より決定的な勝ち越しゴールのチャンスを作ったのはホームの横浜F・マリノスだった。

 後半アディショナルタイムの5分間で、磐田にとって二度の大きなピンチがあった。その1つを守り抜いたのはGK川島永嗣だ。水沼宏太のクロスをファーサイドで宮市亮が折り返すと、川島が弾いたボールにアンデルソン・ロペスを押し込もうとする。川島は咄嗟の反応で体勢を落として、左膝で防いだ。

「味方が体を張ってくれてる中で、1、2本、相手が形を作るシーンは出てくると思いますし、そこでキーパーがしっかり仕事ができるかどうかで、本当に結果も変わってくる」

 41歳の守護神はそう振り返るが、その味方が体を張ってくれたプレーの1つが、磐田の勝ち点1をもたらす大きな助けになった。川島のビッグセーブから2分足らずで、そのシーンは起きた。磐田の短いクロスボールをキャッチした横浜FMのGKポープ・ウィリアムが、すぐに体勢を立て直すと、素早いスローを右前方の水沼に送り込む。

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