■「自分の持ち味が攻撃だとわかっている」
巻き返そうとする磐田は途中出場の古川の左からの仕掛けや西久保の高い位置で起点になるプレーにより、横浜FMのゴールに迫るシーンを増やした。その一方で、カウンターから宮市亮にあわや抜け出されるシーンもあったが、川島の見事なカバーリングでしのぐと、後半35分に投入されたブルーノ・ジョゼが磐田に勢いをもたらした。
「意識したのはまず守備から入ることでしたけど、自分の持ち味が攻撃だとわかっている中で、何が一番か。自分が入ってハードワークすることで、試合を盛り返す一因になればと思っていました」
そう振り返るブルーノ・ジョゼは川島のロングキックをめぐり、マテウス・ペイショットがエドゥアルドに倒されて得たFKから上原力也のパスを受けと、右サイドを抉りにいく構えから上原にリターン。美しい軌道を描くクロスボールにペイショットがヘッドで合わせて、同点ゴールが決まった。
同点弾の起点を作ったブルーノ・ジョゼは「得点の起点になったのは自分だったのかもしれないんですけど、それよりも力也のクロスであったり、ペイショットのゴールであったり。本当にチーム全員で取った点だと思ってます」と少し照れながら振り返った。
(取材・文/河治良幸)
(後編へ続く)