ジュビロ磐田はアウェーで横浜F・マリノスに1−1の引き分け。勝ち点3は掴めなかったが”昇格組”として、徐々にJ1のインテンシティーやクオリティに順応する中で、現在地を考えれば上々の結果と言える。何より後半にアンデルソン・ロペスのゴールで一度はリードされながら、終盤に粘り強く同点に追い付き、そこから何度かのピンチを耐えた結果であることはチームにとっても大きい。
横内昭展監督は「先行されましたが、点を奪いにいく姿勢を出し続けてくれて同点に追いつきました。もう1点取れれば良かったのですが、やり切ってくれた」と語る。ホームで2−0と勝利した町田戦に続き、試合終盤のビッグセーブでピンチを救った川島永嗣も「もちろん(逆転の)チャンスもありましたけど、この展開の中で1−1に持って行けたっていうところで、無理しなくてもいいのかなというのもあったので。そこはチームとしてある意味、意思統一できた」と勝ち点1の価値を主張した。
そうした流れをもたらしたのは交代出場の選手たちだ。横浜FMのハリー・キューウェル監督は0−0だった後半14分に、渡辺皓太、宮市亮、天野純を投入。三枚替えで攻撃のベクトルを強めてきた。そこに押されかけたところで横内監督も、すぐに古川陽介を左サイドハーフ、西久保駿介を右サイドバックに送り出す。ヤン・マテウスのクロスからアンデルソン・ロペスに押し込まれたのはそうした両チームの交代があった矢先の後半19分だった。