5月3日、J1リーグ戦が各地で行われた。その中で注目を集めたのは、U等々力で行われた浦和レッズのサポーターの優しい姿だった。
この試合は川崎フロンターレにとって重要な一戦だった。ここまで5試合勝利がない状態だったが、それと同時に、この試合には別の重みもあった。クラブのマスコットの『メーカブー』の誕生を祝う記念マッチだったのだ。サポーターのためにも、そして、メーカブーのためにも気合が入る一戦となった。
そんな試合を前に、川崎サポーターが集まるエリアに特別ゲストが登場した。人気お笑いコンビ『テツandトモ』だ。その役割はメーカブーを祝福すること。川崎と浦和のチームカラーよろしく青と赤の衣装に身を包んだ2人は、メーカブーに祝福の“儀式”を披露する。
そもそも、メーカブーは昨年のこの時期に行われた浦和レッズ戦で誕生していた。その際、ゴスペル隊とドローンを使った演出によるメーカブーの生誕に、浦和サポも困惑。ブーイングするのを忘れてしまっていたことで話題になっていた。
そして1年の時を経たこの日、テツは浦和サポーターに問いかける。「浦和レッズサポーターの皆さん、盛り上がってますか!?」。これに浦和サポは愛のある無視で応える。それに対しテツは、「すぐ終わりますので」と待っていてほしいと懇願すると、これには浦和サポーターも笑うしかなかった。ブーイングで有名な浦和サポーターだが、メーカブーの生誕を見届けているだけにその儀式も当然、優しく見守っていた。川崎サポーター、浦和サポーター、そしてテツandトモの3者がうまく絡んで、試合会場の雰囲気を盛り上げたのだった。