AFC・U-23アジアカップ(カタール)は2週間あまりの短期間に最大6試合を戦うという超過密日程の大会だ。
グループリーグは16日の中国戦を皮切りに、19日のUAE戦、22日の韓国戦と日本へのライバル意識をむき出しにしてくる難敵との戦いを中2日ペースで強いられる。
加えて、25日の準々決勝はオーストラリアかカタールだ。仮にカタール戦となった場合には、完全アウェーの状況下でのタフな試合を余儀なくされる。
そこを乗り切ったとしても、29日の準決勝でサウジアラビアやイラク、ウズベキスタンといった相手を撃破しなければ、パリ五輪切符はつかめない。国際経験不足の若き大岩ジャパンにとっては、極めて高いハードルなのは確かだろう。
こういった大会を乗り切るためには、ここ一番でゴールを奪ってくれる点取屋の存在が必要不可欠。もちろんA代表経験者・細谷真大(柏)の復調も重要だが、それ以外のラッキーボーイの出現が待たれるところだ。
今季Jリーグを見ていると、第7節までJ1首位を走ってきた町田ゼルビアの藤尾翔太と平河悠には大きな期待を抱きたくなる。藤尾は名古屋グランパス、コンサドーレ札幌、川崎フロンターレ相手に計3ゴールをマーク。ゴール前での鋭さが研ぎ澄まされた印象だ。U-23日本代表では最前線に加え、サイドでも起用されており、マルチの能力も折り紙付きだ。しかも重圧のかかる大舞台でも飄々とこなしてしまう強靭なメンタルの持ち主。そこはこういう大会では非常に心強いところだ。