【10人で磐田に勝利した名古屋。36歳GK武田洋平の、ただの代役ではない存在感(1)】MF米本拓司が「本来ならセカンドキーパーじゃないぐらいのポテンシャル」と話す揺るぎない信頼感の画像
名古屋グランパスのGK武田洋平 撮影:中地拓也

 ヤマハスタジアムで行われたジュビロ磐田名古屋グランパスの試合は前半8分に倍井謙が、左サイドから巻くシュートを決めて幸先よくリードを奪った。そこからもアウェーの名古屋が堅実な守備と2シャドーの倍井、森島司を生かす効果的な攻撃で、試合の主導権を奪っているかに見えた。

 しかし、倍井が味方からパスを受けて、ドリブルに入ろうかというところでコントロールミス、慌てて拾いに行ったところで、ボールを処理に来ていた磐田のDFリカルド・グラッサをスライディングで倒してしまう。上田益也レフェリーは一発退場と判定。残り時間を10人で戦うことになった名古屋だが、3ー5ー2から5ー3ー1に形を変えながら、冷静に磐田の攻撃に対応して、攻撃では効果的なカウンターと時間を進める狡猾なゲームコントロールで、相手にリズムを握らせなかった。

 そうした戦いをゴールマウスから支えたのが36歳のGK武田洋平だった。名古屋の守護神であるミッチ・ランゲラックのコンディション不良により、前節のアビスパ福岡戦でもスコアレスドローの試合を支えていたが、磐田戦はランゲラックが復帰する可能性もあった中で、前日の練習までコンディションを見極めた上で、武田の連続出場が決まったという。

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