自分に納得できない敗戦だったのだろう。
鹿島の鈴木優磨はゴールラインを過ぎると、いつものように振り向いてピッチに一礼した。
だが、その後、水の入ったペットボトルを思い切り地面に叩きつけた。
そのペットボトルは筆者の右3メートルほどの所にいた女性フォトグラファーの足元まで転がってきた。
決定機を逃し、思うようにいかない試合展開。
キャプテンマークを付けているのは植田直通だが、鈴木は苛立ちと責任感の両方を受け止めていたようにも見えた。
熱戦だったが、レフェリーが判定の曖昧さで試合のコントロールを欠いたせいか、ちぐはぐな印象も受けた。
そんな0-0の攻防は55分、松木玖生のクロスを仲川輝人が絶妙に合わせた。仲川のヘッドという意外な形で、東京に先制ゴールが生まれてしまう。仲川は今季初ゴールで、約1年ぶりのゴールだった。