【最終ラインに負傷者続出の川崎。SBではなくCBで佐々木旭が見せる闘志(2)】CBでイメージしたチームの攻撃を生かすためのプレー選択……失点場面は試合後すぐに映像で意見交換の画像
セレッソ大阪との試合での川崎フロンターレの佐々木旭 撮影:中地拓也

 セレッソ大阪戦を前に、川崎フロンターレの最終ラインは野戦病院と化していた。本来はアンカーがポジションの橘田健人が左SBに入ったのもその影響で、オリジナルポジションがSBの佐々木旭もCBで出場していた。

 佐々木が中央で出ると覚悟したのはジェジエウが負傷した瞬間で、「練習から(大南)拓磨くんとやる機会が多かったので、週明けから準備をしました」と振り返る。CBでキックオフを迎えたのは初めてのこと。試合前には「ミスが許されないポジションだから緊張した」という。

 鬼木達監督からは、「中盤の選手にいっぱいボールを触わらせれるように」という指示があった。だからこそ、「自分が持ったらすぐ見えるところにつけたり、運べたら運んで少しでも余裕ある状態でボールを持ってもらうために、時間を作ろうという意識をした」とイメージを明かす。

 後半21分に左腕に痛みを感じたものの、その後、ピッチに戻って戦っている。しかし、直後の同25分に失点。クロスを合わせられ、ホームチームの観客席から沸く大きな歓喜の声で身を包むこととなった。それでも、下を向くことはない。試合終了後にはロッカールームで大南拓磨、橘田健人らと映像を見ながら確認をしている。

 橘田は「自分がマークにつかなければいけなかった」と話したというが、それ以前に、「ボール行くまでに抑えられるシーンはあった。ラインを上げるとこだったり、誰がアキ(=家長昭博)さんのスペースに戻るかっていうところは自分たちで分かっているので、改善できる」と話す。

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