誕生から1年半にも満たないカナダのプロサッカークラブが、世界を魅了するユニフォームを発表した。日本のファンとしては見逃せない「まさに桜」なデザインに、世界中が目を奪われている。
カナダのバンクーバーを本拠地とするバンクーバーFCは、同国のトップリーグであるカナディアン・プレミアリーグを戦っている。リーグ自体もスタートしたのは2019年であるが、バンクーバーFCも2023年に初参加したばかりという若いクラブである。
クラブを初代監督として率いているのは、日本のファンにもおなじみの人物だ。3年半にわたり清水エスパルスを率いたアフシン・ゴトビ監督が、生まれたばかりのバンクーバーFCを預かっている。
さらに今回、日本のファンにバンクーバーFCを身近に感じさせる出来事があった。日本を象徴とする花である桜を強く打ち出したユニフォームを発表したのだ。
日本ではこの週末、関東などで桜が満開の時期を迎えようとしている。老若男女を問わず多くの人が花見を楽しむが、実は北米にあるカナダでも桜が愛される時期だという。
カナダのオタワやトロントといった都市には、日本から桜が寄贈されてきた。バンクーバーも例外ではなく、在カナダ日本大使館のホームページによると、港湾都市として性格を同じくする神戸市と横浜市から500本もの桜が寄贈され、今ではその数が4万本以上に増加し、市民に愛されているという。
バンクーバーFCは地域とのつながりも重要視するクラブで、新シーズンに向けてのユニフォームのテーマに桜を採用したという。Jリーグにも、スペイン語での桜をクラブ名に冠するセレッソ大阪がピンクをクラブカラーにユニフォームなどを制作しているが、バンクーバーFCのデザインはそれ以上にストレートだ。白地に桜の花びらが舞う様子を配し、まるで花吹雪のようなデザインになっている。
また、クラブのSNSで公開された写真は、市内の桜をあしらった芸術作品とも言えるもの。それぞれの桜の特徴や咲く時期まで調査した末の撮影らしく、見事な仕上がりになっている。