我々はチャレンジャー」黒田監督の描く未来
試合後の監督会見の中で、最初に監督の試合総括が話される。その後で記者の質問に移るのだが、この日の記者の問いは「平河のプレー」に対する評価をうかがう質問ばかりだった。
ある記者が2点目のシーンについて「平河選手は自分で打てた場面だったのに、ああいう選択をしたのは若い選手なのに珍しいこと」と投げかけた。
黒田監督は「チームの中で相当厳しく言っていることで、自分のエゴを出さずに、確率の高いところを選択する選手になろうと。FWの選手はみんな点を取りたいんですが、あえて、そこをセーブしながら確率の高いものを選べと言っているんです」と話す。
続いて、別の記者も同じように平河のプレーを称賛しながら監督の見解を聞いた。
「3アシストという結果でもわかる通り、彼は乗っているし、攻守に渡ってこのチームには欠かせない存在になっているなという印象があります。攻撃だけの選手はいっぱいいるんですが、守備でもちゃんと堅実にやり、(守備への)戻りもするし、ボールを奪って、もう一度前にも出ていける。レベルが高い選手だと思います。頼もしい存在だと思います」
と、平河について総括した。
現在、首位の町田の今後の日程は、4月3日にサンフレッチェ広島、4月7日に川崎フロンターレ、4月13日にヴィッセル神戸と戦うことになる。この3試合は今季の町田を占う試合になるだろう。
結果によっては、一気に波に乗れるかもしれない。「我々はチャレンジャーです」と語る黒田監督の描く町田の未来はどこにあるのか?
筆者は、町田の未来を築く選手の1人が平河悠だと確信している。