【川崎・鬼木監督の心を揺さぶった試合後の光景とは。サポーターとの”レアな関係”(2)】「なかなか分かってもらえないぐらいありがたい」「強烈なものが突き刺さってくる」と表現したものの画像
横浜F・マリノス戦で指揮を執る川崎フロンターレの鬼木達監督 撮影:中地拓也

「すごくいろんなことに選手がポジティブにトライしているのはすごく自分としてはやりがいもあるし、楽しめる部分」

 鬼木達監督は、FC東京と横浜F・マリノスとの2試合を終えての気持ちをこう表す。代表ウイークで儲けられた中断期間に、川崎フロンターレは代名詞とも言える4-3-3から4-2-3-1へとシステムを変更。「ゼロからスタートしよう」と呼びかけた中で、手応えのある船出に成功した。

「いろんな意味で人を生かすためにやってますけど、そして、いろんなことを意識してやってますけど、昨日も守備では最後の粘り強さの部分で選手の中でもやらなきゃいけないことがしっかりと表れて、こうやって中断期で(失点が)ゼロが2つというのは非常に評価できるところでもありますし、本来は良い攻撃から(失点)ゼロになってるってのが一番いいものなので、そういう意味でまだまだ積み上げなきゃいけないとこありますけど」と課題と収穫を説明する。

 横浜FM戦では得点を入れることはできなかった。しかし、“見せたもの”があった。後半途中に入ったフレッシュな選手を退場処分で欠いたものの、耐えるだけでなく前に出る姿勢も示したからだ。雨の中で掴んだ勝点1は、その数字以上の重みがあった。

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4