「“フロンターレの未来”を凝縮したプレー」J1川崎の下部組織3選手で奪ったゴールが示したもの……鬼木監督が試合前に話していた「フロンターレらしさ」を追求する中での画像
川崎フロンターレの山田新と山内日向汰。共に下部組織出身で桐蔭横浜大学出身だ 撮影:中地拓也

 3月30日、川崎フロンターレはFC東京を迎えてJ1リーグ第5節を戦い、3-0で完勝を収めた。この試合で、“川崎の未来”を指し示すゴールがあった。

 連敗数は3。内容でも厳しい面が多かった。だからこそ、この試合に挑むうえで何かを示す必要があった。それは誰よりも鬼木達監督自身が理解しており、試合前の取材対応で熱い言葉を振り絞った。

「サッカーのもう一つの魅力だったりとか、選手個人、個人のプレー・顔が見えるサッカーをしなきゃいけないし、もう一つは、フロンターレというチームのベースのところ、立ち返る場所をもう1回しっかりとみんなで意識しながらやっていきたい」と。

 この試合では先制点を奪っただけでなく、その後もチャンスを作り続けた。チャンス以外でもボールをしっかりと追い続け、一つ一つのプレーに魂がこもっていた。

 そうした熱量だけでなく、未来を直接的に指し示す場面もあった。この試合の2点目だ。高井幸大が最終ラインから浮き球を送り、それに反応した山内日向汰がクロスを送る。見事な切り替えしから送られたボールは、山田新によってゴールへと結びつけられる――。

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