守備面で屈強なフィジカルと爆発的なスピードを誇るマリとの差を突きつけられた大岩ジャパンだが、攻撃面でもなかなかビッグチャンスを作れず苦労した。シュート数は相手の12本に対し、日本は8本。後半は細谷真大(柏)や染野唯月(東京V)らが出てきたこともあり、少しは巻き返そうという姿勢が感じられたものの、完璧に相手を崩しきるような形はほぼ作れなかった。
「マリを映像で見た時は『すごい雑だな』っていうイメージがあったんですけど、いざ試合やってみると本当にしなやかで、ボールも奪えないですし、体の使い方もすごい上手だった。それにスピード感もすごい。映像と比べたら、実際のピッチ上の方がはるかに迫力がありました」と後半31分から出場した佐藤恵允(ブレーメン)も驚き半分にコメントしていたほどだ。
ただ、日頃からドイツで身体能力の高い大柄な選手とプレーしているため、彼自身にとっては日常の光景だったという。
「ドイツにはアフリカ系のドイツ人の選手もいっぱいいますし、自分は結構、身近だなと感じた。でも日本でやってる人はこういう経験は初めてだと思いますし、ボールを奪えたと思っても、後ろから足が伸びて相手ボールになってしまうようなシーンがかなり見受けられた。みんながこういう相手と試合できたとことはすごく大きいと思います」と同じ欧州組の山本理仁(シントトロイデン)と同じような感想を口にしていた。