3月22日、サンガスタジアムで国際親善試合が行われ、U―23日本代表は1―3でU―23マリ代表に敗れた。相手に底力に屈して多くの課題を残した中、試合開始直後に生まれた平河悠のゴールには称賛が声が寄せられた。
前日のA代表は前半1分20秒で先制点を奪ったが、今夏のパリ五輪出場を目指す“弟分”も開始早々の1分50秒でゴールを奪った。相手陣内右サイドからのFK。今季J1ですでに直接FKを2発沈めている山田楓喜が、得意の左足で鋭いボールを送り込むと、植中朝日が頭で逸らしたことで相手DFが処理をもたついた。そのこぼれ球に反応したのが、背番号20の平河だった。
コースが変わって流れてきたボールに対し、平河はペナルティエリア内での密集の中でも決して慌てることなく、左足でのファーストタッチで冷静に相手DFをかわす。そして間髪入れずに右足をコンパクトに振り抜くと、シュートは右ポストを叩いてゴールに吸い込まれた。
平河は2001年1月3日生まれの23歳。佐賀東高校から山梨学院大学を経て2021年にFC町田ゼルビアに入団し、チームとともに初のJ1舞台に臨んだ今季、開幕からスピード感あふれるドリブル突破を武器に出色の働きを披露している。そのプレーが認められる形で、この日は4−3−3の左ウイングとしてスタメン出場し、いきなり“結果”を出した。