サッカー日本代表が3月22日、北朝鮮代表とワールドカップ2次予選をホームで戦い、1-0で勝利した。これで2次予選3連勝となり、最終予選突破に王手をかけたが、成果と課題はどのようなものか。急転直下、26日のリターンマッチは中止になったが、その先を見据えて、今後の日本代表に必要なものについて、ベテランのサッカージャーナリスト大住良之と後藤健生が激論を交わした。
■「つながなければいけない」強迫観念に
――選手交代で流れが変わりましたが、それまでは厳しい状況が続きました。
大住「ここは守らなきゃ、という時間帯にバタバタしちゃうのは、すごく問題だよね」
後藤「つながなければいけない、という強迫観念があるんだよね。交代で入った浅野拓磨へロングボールを蹴るようになって、多少、変化が出たね」
大住「リーダーがいないから、そういうことになるんじゃないかな。この試合では遠藤航が先発していなかった」
後藤「そうそう。選手交代を経なければ、それを変えられなかった」
大住「途中まで遠藤がいなかったせいなのか分からないけど、チームとしてもっと成長しなければいけないという気がする」
後藤「後方にディフェンスリーダーの吉田麻也がいれば、流れを変えられただろうけどね。今回の守備陣にはアジアカップで批判された人がいっぱいいて、自分のことで精いっぱいだったよね」
――遠藤が入った効果は大きかったのでしょうか。
後藤「ずいぶん変わったよ」
大住「遠藤は何かするたびにファウルを取られていたね」
後藤「プレミアリーグの基準でプレーすると、アジアではファウルになっちゃう。遠藤はプレミアの基準と、パスのスピードも違うので、けっこう戸惑っているようでしたね」